トヨタ流問題解決とは?
トヨタ流問題解決は、今や海外でも広く知られ、多くの企業に取り入れられている考え方「トヨタ流カイゼン」をもとに生まれました。トヨタでは「モノづくりは、人づくり」の精神が創業期より受け継がれています。自ら問題に気づいて解決し続ける人材を育成することで、職場のカイゼン風土を醸成し、組織を常に進化させています。
本研修では、トヨタ流問題解決の基本的な考え方や一連のステップと、それらをトヨタではなぜ大事にしているかを含めてお伝えします。また、わかりやすい演習を通して、問題解決の視点を理解し、体験しながら問題解決の基礎を学んでいただくプログラムです。
トヨタ流カイゼン(問題解決)の特徴は、製造業に限らずあらゆる事業・職種で活用可能な「カイゼン」サイクルの考え方を学べることです。トヨタ流カイゼン(問題解決)はトヨタ自動車の教育体系に組み込まれており、「仕事のどこに問題があるのかわからない」「問題を再発させない解決手法を学びたい」といった課題をお持ちの方におすすめの研修です。
トヨタ流問題解決の8ステップ
「問題解決の8ステップ」は問題の大きさや性質を問わず、問題解決を可能にするトヨタ独自の手法です。
ビジネスでは、自社に何らかの課題があると漠然と感じていながら、その課題がつかめず解決に至らないことも多くあります。本カリキュラムでは、最初のステップに「問題の明確化」がある8ステップに従って、見えていない課題や表向きの原因とは異なる真因を発見する方法からレクチャーします。
こんな組織・人におすすめ
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組織のメンバーが異動によって変わり、問題解決の手法が定着しない
- トヨタの問題解決手法を書籍で読んだが、なかなか実際の業務に活かせない
- 有効で一貫性のある問題解決手法を社内導入し、成長し続けられる組織を目指したい
よく寄せられるニーズやお悩み
トヨタ流問題解決手法を知りたい
「理論はわかったけれど、実践しようとうまくいかない」「書籍を見ながらやってみたものの、問題解決に至っていない」といったお悩みに応えるべく、講義と演習を交え、わかりやすくレクチャーいたします。
ビジネス上の課題を知りたい
ビジネスでは、自社に何らかの課題があると漠然と感じていながら、その課題がつかめず解決に至らないことも多くあります。本カリキュラムでは、最初のステップに「問題の明確化」がある8ステップに従って、見えていない課題や表向きの原因とは異なる真因を発見する方法からレクチャーします。
業務改善を図る取組みを定着させたい
問題解決手法の習得を通じ、自ら問題に気づいて解決し続ける人材を育成し、職場改善風土の醸成が図れます。
研修を受講するメリット
演習を通じて問題解決の考え方を深く習得することができます
本研修は講師の話を聞いて知識をインプットするだけでなく、各ステップごとに演習を交え、手法を習得します。受講後、8ステップを職場のメンバーに説明できるレベルを目指します。
研修で習得した手法を実際の担当業務で活かすことができます
考え方を習得することで、問題を発見する力が向上します。また、ステップにおける考え方のコツ・秘訣までしっかり明文化(文章化)しており、これによって研修内容を職場で応用するときも、方向性を見間違うことなく問題解決につなげられます。本1日間(7時間)研修では演習を多く織り込み、一人ひとり、個人の問題に当てはめた実践を目指します。
基本カリキュラム
1日(7時間)
項目 | 内容 | 研修のポイント |
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はじめに | ◆研修の目的 ◆トヨタ流問題解決5つのこだわり ◆問題解決の8ステップ | ◆問題解決の考え方とメリットを理解する ◆各ステップのつながりを把握する |
Step1 「問題の明確化」 | ⑴あなたにとっての「問題」とは ⑵「あるべき姿」とは ⑶「問題(ギャップ)」とは ⑷2種類の「問題」 ⑸テーマの目的・背景を考え、「あるべき姿」を示す ⑹「あるべき姿」の目的・背景を示す ◆上手な実践の秘訣(考え方)/問題解決の考え方が重要な理由 | ◆目的を明確にしたうえで「あるべき姿」を示す ◆あるべき姿と現状の差(=問題)を「ものさし」を用いて数値で示す ◆現状を事実・データで示し、これらを関係者と合意する |
Step2 「現状把握」 | ⑴解決すべき部分=「攻め所」を特定する ⑵視点(○○別)の考え方 ⑶攻め所の候補が複数出てきたとき ⑷視点をもとに現状を事実やデータで分析する ⑸攻め所に優先順位をつける ⑹攻め所を決める ⑺プロセス(手順)の攻め所を見つける「プロセス分析」 ◆上手な実践の秘訣(考え方)/問題解決の考え方が重要な理由 | ◆これまでの取組みを振り返る ◆攻め所(優先的に改善すべき所)を特定する ◆事実・データで攻め所を特定する ◆効果・緊急度・拡大傾向などの観点から優先順位をつける |
Step3 「目標設定」 | ⑴達成する目標を決める ⑵「あるべき姿」と「目標」 ⑶「目標」を立てる際のポイント ◆上手な実践の秘訣(考え方)/問題解決の考え方が重要な理由 | ◆「特定した攻め所」に対する目標を設定する ◆「ものさし」を設定して数値で示す |
Step4 「要因解析」 | ⑴2つのアプローチ ⑵「特定した攻め所」に対して、要因(なぜ)を考える ⑶事実(データ)で確認する ◆上手な実践の秘訣(考え方)/問題解決の考え方が重要な理由 | ◆仮説を立てて要因を洗い出す ◆事実やデータに基づいて仮説を検証し、真因を特定する |
Step5 「対策立案」 | ⑴対策を立案する ⑵対策案の絞込みの基準 ⑶対策検討時に大切なこと ⑷実行計画を立てる ◆上手な実践の秘訣(考え方)/問題解決の考え方が重要な理由 | ◆複数の対策案を考える ◆効果、コスト・工数、リスクなどの観点から有効な対策を選定する ◆実行計画策定時には目的と目標をあらためて確認する |
Step6 「対策実行」 | ⑴対策実行中のポイント ⑵対策をやりぬくために ◆上手な実践の秘訣(考え方)/問題解決の考え方が重要な理由 | ◆進捗状況を見える化、確認し、必要に応じてスピーディーに対応する |
Step7 「効果の確認・評価」 | ⑴結果とプロセスの振り返り ⑵問題解決における「成功」とは? ⑶Step7の評価により、次の行き先が変わる ◆上手な実践の秘訣(考え方)/問題解決の考え方が重要な理由 | ◆目標に対する達成度を確認する ◆取組み過程(プロセス)を評価する |
Step8 「標準化と維持管理」 | ⑴成果を定着させる ⑵「標準」とは何か? ⑶標準作りのポイント ⑷維持管理の大切さ ⑸維持管理のポイント ⑹「横展」の進めかた ⑺「あるべき姿」の達成度によって、次の行き先が変わる ◆上手な実践の秘訣(考え方)/問題解決の考え方が重要な理由 | ◆良い取組みを標準化し、仕組みにする ◆良い取組みを横展する |
まとめ | 問題解決の全体像、ポイントの振返り |
研修で目指すゴール
問題点に気づき、適切な解決策を計画的に講じることができる
潜在的な課題に気づく力が身につき、まだ誰も気にしていない問題点に対して適切な解決策を策定することができるようになります。
現状を知り、真の原因を見極められるようになる
表面的な問題に惑わされない現状把握の方法がわかり、真因を見極めた上で対処できるようになります。
問題解決に対して主体的になる
問題に直面したときの対応を知り、「問題を解決できる」実感を得ることで、能動的に問題解決に取り組めるようになります。